Adobe Spry フレームワーク
Spryとは?
2007/7/29
Spry(スプライ)は、Adobeが開発したWebデザイナーのためのAjaxライブラリです。
「Spry」とは英語で「老人が活発になる」という意味があり、JavaScriptのような昔からある(老人)プログラミング言語が注目を浴びてるからというのが由来らしいです。
Spryの特徴
2007/7/29
HTMLとCSSの知識さえあれば、JavaScriptがよく分からなくてもAjaxできる!
YUIやprototype.jsなどのAjaxライブラリはプログラマ(開発者)向けですが、SpryはWebデザイナー(Web制作者)のためのAjaxライブラリというだけあって、簡単なJSコードを書くだけでAjaxできるのが一番の特徴です。
コーディングルールがある
Spryには、HTML要素の独自属性、クラス名の命名規則、HTMLのコーディングルールがあるのも特徴です。 といっても、一定の形式に沿ってコーディングすればよく、用意されているスタイルもシンプルな作りなのでオーバーライド(スタイルの上書き)しやすいものになっています。
大まかに、組込み手順は以下の3ステップになります。
- コーディングルールに基づいてHTML+CSSを記述。
- 必要なライブラリを読み込む。
- 簡単なJSコードを数行記述。
Spryの入手
2007/7/29
Spryは、Adobe Labsからダウンロードできます。 ダウンロードするには、Adobe Labsのユーザー登録をする必要がありますが、名前、E-mailなど簡易なものです。

BSDライセンスなので、著作権表示をすればフリーで使えます。
BSDライセンスは、オープンソースソフトウェアで使用されているライセンス体系のひとつ。 無保証・免責を宣言し、再配布する際に著作権表示を行なうことのみを条件とする、極めて制限の緩いライセンスである。 著作権表示さえしておけば、BSDライセンスのコードを他のプログラムに組み込み、 しかも組み込み後のコードを非公開にできるため、商用化のしやすいライセンスである。(Wikipediaより)
Spry Demosに、Spryのライブラリを使ったデモが公開されています。 (Photo Gallery、Product Table、RSS Reader、Effect Demo、Validation Widgets)
SpryのAjaxライブラリの種類
2007/7/29
XMLデータ処理
PHPなどのサーバーサイドプログラムを使用しなくても以下のような動的なHTMLページが作れます。 また、JSON形式のデータ専用のライブラリなど、様々な形式のデータを扱えるAPIが充実しています。
- Photo Gallary - サムネイル画像の拡大縮小
- Product Table - XMLから動的テーブル生成+データソート
- RSS Reader - RSSフィード読込
エフェクト効果
HTML要素にエフェクト(視覚)効果をつけるライブラリです。 例えば、シェイク効果は、ユーザーがテキストボックスに入力した値が間違っていたら、テキストボックスを左右に揺らしたいといった用途に便利です。 複雑なDHTMLを書かずに、イベントや入力チェックと組み合わせることで簡単に実装できます。
- フェード効果
- ハイライト効果(背景色変更)
- ブラインド効果
- スライドアップ/ダウン効果
- グロー効果(伸縮)
- シェイク効果(左右に振るわせる)
- スキッシュ(潰し処理:対象要素をページの左上隅に消す)
- ムーブ(要素の移動)
- サイズ(要素サイズを動的に変更)
- オパシティ効果(要素の透明度を変更)
- カラー効果(色変更)
ウィジェット(Widget)
ウィジェットは、UIコントロール用のライブラリです。
HTML、CSS、JavaScriptを組み合わせて、アコーディオン、タブパネル、ユーザとの対話型の入力チェックフォームが簡単に作成できます。 タブインデックスが指定でき、入力フォームではチェックごとに異なるエラーメッセージを表示できるなど、 ユーザビリティに配慮された作りになっています。
- Accodion(アコーディオン)
- Auto Suggest(入力補完)
- Menu Bar(メニューバー)
- Collapsible Ppanel(折りたたみパネル)
- Tabbed Panels(タブパネル)
- Sliding Panels(スライドパネル)
-
Form Validate(フォーム入力チェック)
- Checkbox Validation(チェックボックス入力チェック)
- Radio Validation(ラジオボタン入力チェック)
- Select Validation(プルダウン入力チェック)
- TextArea Validation(テキストエリア入力チェック)
- TextField Validation(テキストボックス入力チェック)
Form Validateは、フォームの入力チェックを自動化するライブラリです。 イベント、書式フォーマット、ヒント表示、処理ごとのメッセージ表示、タブ移動などの指定ができます。